Ｂ‐2102、2103に続く３代目で、いずれも同じＭＯＳ-ＦＥＴを使っているが、このＭＯＳはとっくに製造中止、サンスイが持っていた在庫は2105で使い切ってしまうので、４代目はでない。日立のＨＭＡ‐9500ⅡのＭＯＳといい、音の良いＭＯＳが消えていくのは寂しい。
外観、内容とも2103とよく似ているが違いもある。フロントパネルの形状が変わった。ノブの形が変わった。Ｃ-2105と同じ、鏡面仕上げでピカピカ。2103はスピーカーＡ/ＢのＯＮ/ＯＦＦスイッチがあったが、2105はスピーカーは１組しか使えないので、Ａ/Ｂスイッチも省略された。ＳＰ端子、ピンジャックはＷＢＴ、バランス入力端子はノイトリック社の金メッキ。
実測重量35.4kg。フロントパネルは最大10㎜厚、最小５㎜厚の曲面アルミパネル。サイドパネルは820g。ネジ４本で取り付け。ブチルゴムはここには少量。トップパネルは前後２分割、後部は1,340g。3.5㎜厚アルミ板で、放熱用スリットが多いためブチルは少量、リア５本のネジで取り付け。前部はやはりアルミで495g。大量のブチルが張ってある。脚は純銅金メッキ楕円形で295g。接地面に本革張り（2103はフェルト張り）。ＡＣコードは2103と同じ。電源トランスはケースサイズ160×140×125㎜。フィルターコンデンサーは80V8,200μF（64Φ×80㎜）×２、85V5600μF（Φ64×80㎜）×２、50V4,700μF（Φ40×80㎜）×４と強力、数字としては2103と同じだが、より高品位のパーツを採用している。ヒートシンクはベース6.5㎜厚、フィン４→３㎜厚が19枚、これがＬ/Ｒ１基ずつ。ＡＵ‐07と同じだが、ブチルゴムはない。ボリュームはＡＵ-07よりずっと小型だが、Ｌ/Ｒ連動可能の独立型。入力は可変２、固定１。３系統の入力があるので、固定入力にはボリューム付きの機器を接続すれば、３系統の機器をコントロールするプリメインアンプとして使える。
ＣＤ直結アンプ単体でも音はニュートラル、ナチュラル、これがＭＯＳだというような華々しいキャラクターはない。2103に比べてもキャラクターは少ない。ＣＤ次第、ソフト次第プリとの組み合わせではプリ次第のサウンドになる。ＡＵ－07でもそうだったが、高級機になるほど音は大人しくなるようだ。